導入事例 ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社 様

製造だけでなく、解析でも有益だった
「個別・多品種・少量」の概念。
DIRECTOR6の柔軟性がかなえた、作業記録の確度向上。

大学発の研究開発型ベンチャー企業として起業し、大学や国の研究機関、製薬・食品企業の研究者などを顧客に、独創的な技術を活かしたビジネスをニッチ市場で展開。顧客から提供される試料に含まれた成分を網羅的に分析できることを強みに、一般の研究者では困難な分析や、俯瞰的な解析から新たな知見を探索するといったニーズに応えています。そんな同社が株式上場を契機に、業務改善へ取り組む上で必要だったのが、複雑かつ膨大な工程に対応できる柔軟性をもった「個別受注・多品種・少量生産」型の管理システムでした。

  • 情報システム部 部長 永嶋 淳 氏

    情報システム部
    部長

    永嶋 淳 氏

  • 事業統括本部 メタボロミクスセンターセンター長 佐藤 基 氏

    事業統括本部
    メタボロミクスセンターセンター長

    佐藤 基 氏

背景・お悩み業務の効率化のため、作業状況を把握したいものの
徹底されない、紙帳票への記録と、システムへの入力。

永嶋氏:起業以来、新たな技術研究を優先してきた当社ですが、2013年に株式上場をしてからは業務改善に対する意識がより高まり、生産性や収益性の見直しに着手しました。各工程で作業者が紙の帳票に残していた、作業内容や時間といった記録を検証し、生産性を分析しようと考えました。
しかし、記入作業は属人的で定着せず、さらには記録した工程情報を既存の内製システムへ入力する2つの作業が重なることで追加の記録は敬遠されがちで、情報の収集自体が難しい状態でした。例えば、作業時間に個人差があっても可視化されないため、適切な改善指示を出すことが困難です。
そこで2017年ころ、各分析業務における作業時間を正確に記録し、コストを「見える化」する取り組みに本腰を入れようと、新たなシステムの導入を検討し始めました。

導入の流れ「個別受注、多品種、少量生産」でキーワード検索。
ニーズが実現できると確信できた、的確なデモ。

永嶋氏:当社の受託業務部門は3部門に分かれ、解析作業をしています。繁忙期には全体で月に100件近いご依頼を受託し、案件によっては8項目ほどもある分析を20以上の工程を経て進めます。多様で膨大な作業を30名近いスタッフが並行して行うため、単に「生産管理」でインターネット検索をしても、適当なパッケージ製品が見当たらない。スクラッチでは費用面で折り合いがつかず、導入計画が進んでいませんでした。
しかし、生産管理システムについて解説する情報サイトを参考に、検索キーワードを変えたことが転機に。
「個別受注、多品種、少量生産」といったキーワードで探し、「複数人による並行作業の実績算出」ができることを条件に絞り込んだ3製品のうちの1つがDIRECTOR6でした。

選定上、重視したのは柔軟性です。当社では業務効率化のために工程の標準化を図っていますが、お客様の要望によって工程の組み方が変わります。異なる作業時間やタクトタイムに対応し、柔軟に工程を組めるシステムであることが重要です。
そのためRFPを作成し、要求仕様と乖離する点はどこか、各社製品を精査。最終的にDIRECTOR6を選ぶ決め手となったのは「デモ」でした。事前の打ち合わせで当社の業務や工程についてご説明したのですが、シムトップスはそれをよく理解くださり、どのようにDIRECTOR6を利用すれば有効か、工程のモデリングなどで現場の運用に沿ったデモンストレーションをしていただきました。帳票フォーマットなども運用イメージに近く、非常に説得力があったと記憶しています。
これにより、われわれが求める管理ができるという確信がもてました。

そして、工程情報を既存の内製システムへ転記する二重作業を改善しようと考え、一緒に採用を決めたのがi-Reporterです。紙の帳票を電子化することでシステムに人が再入力する必要がなく、データベースとして簡単に集約され、チェック体制もシンプルになって業務効率化につながります。
また、ノーコードツールであるため、現場で作業しているスタッフが自分たちで使いやすいよう、帳票を自由に改良していけることも選定のポイントでした。

導入効果導入後、あらためて実感した DIRECTOR6 の柔軟性。
当社の業務フローに、しっかり馴染んだ。

永嶋氏:導入はデモ版をベースに進め、大きな障害もなく基本設計を完了。その後、現場への落し込みや操作トレーニング、システム設定のバランス調整などに時間をかけ、シムトップスにはおよそ8カ月にわたり伴走いただきました。
これにより、生産管理システムに関する知見のある者が社内におらず、動員できるマンパワーも限られている不安も解決。われわれの営業・実務にできるだけ負荷がかからない形で進められ、担当いただいたエンジニアの経験値の高さや粘り強い対応に感謝しています。

佐藤氏:初期段階で十二分に有用な生産管理システムにできましたが、現在も運用しながらブラッシュアップを図っており、システムが最適化されるとともに使いやすさがさらに向上しています。
正直、パッケージ製品だとシステムをわれわれのワークフローに合わせるのが難しく、結局は人がシステムに合わせることとなる不安がありました。しかし、各工程のモデリングとその紐づけが自由にでき、DIRECTOR6ならではの柔軟性を実感しています。われわれの業務フローにしっかり馴染んでいる印象です。
今では受託解析部門の、ほぼ全ての業務でDIRECTOR6を利用。そこで得たデータを集計し、業務改善の手段と機会を探っています。

当社では、5カ年の中期経営計画がスタートしたところですが、これにDIRECTOR6のデータを活用していく考えです。3部門の生産性を一気通貫で把握し、直接/間接労務も可視化されて標準原価を算出できるようになっています。どこにボトルネックがあり原価がかさんでいるか見つけられるため、これを元にコストの効率化策を立てるなど、経営視点でも有益なシステムとなっていくでしょう。
KPIのような具体的な数値目標を設定したり、短いスパンでPDCAサイクルを回して効果を確認したりと、今までとは違った施策が打てると期待しています。データが集積されていくことで、定量的な効果も示せるでしょう。

そしてもう1つ、内部統制の観点で非常に有効なシステムだと感じています。それは、分析記録の改ざん防止となる点です。各スタッフの入力した内容がマネージャーにより承認されたことを、第三者によって開発されたシステムが記録・証明するため、業務の信頼性が担保される。社外へ向け、当社が透明性のある信頼に足る事業者であるとアピールしていく上で非常に大きいはずです。

今後の展望i-Reporter の活用、そして DIRECTOR6 との連携へ。
その効果は、きっと経営計画の実現に寄与する。

佐藤氏:DIRECTOR6のさらなる活用として、スケジューラ機能をより本格的に活用していきたいと考えています。将来的なさらなる効率化を見据えれば、自動スケジュール調整機能を使い込まない手はありません。
そして今、各工程の作業記録に用いるi-Reporterの実装準備を進めています。帳票のレイアウトをフレキシブルに作成できるので、われわれが運用してきた紙のフォーマットをそのまま再現できそうで、心理的障壁を抑えたスムーズな移行ができると期待しています。

永嶋氏:i-Reporterの運用が軌道に乗った後には、やはりDIRECTOR6との連携を図りたい。さまざまな帳票を事前に作成しておき、DIRECTOR6へオーダーを入れると各工程で必要な帳票が手元のタブレット端末へ自動的に送られれば、作業がより効率化されるでしょう。
さらには「見える化・第二弾」として、作業状況をリアルタイムに可視化する「DIRECTOR Cockpit」にも興味が湧いています。
個別受注型のビジネスを展開される中小企業において、正確な原価計算はとても負担であり、現場から理解を得ることも大変だと思います。しかし、業務を可視化・効率化による収益の向上や業務の簡素化、習慣の見直しなどで得られる効果は大きく、社員一人ひとりにも有益です。DIRECTOR6の導入は、その強い味方になるはずです。

佐藤氏:「自分たちの業務や工程は特殊であり、最適化できる生産管理システムなんてない」と思われている事業者は少なくないでしょう。でも、それをパッケージ製品で実現できる可能性が高いのがDIRECTOR6です。シムトップスなら、うまく最適化してくれるのではないでしょうか。
恐れず、導入を相談・検討されてみるのがいいと思います。

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